来し方① ~ 子どもの頃のこと

 昭和30年代 醤油の香り漂う田舎町に、4人家族の長男として生まれた。    

 じいちゃん子で、じいちゃんにかわいがられた。じいちゃんは気難しい性格だったというが、 私が生まれたことをとても喜び、それまで見せたことのない一面を見せるようになったと、のちに祖母から聞いた。  

 じいちゃんと一緒に近くの銭湯によく行った。銭湯の前に焼きそば屋があって、銭湯帰りに焼きそばを買って帰ることもあった。焼きそばは当時の町の名物だったらしく、ソース焼きそばを出す店がけっこうあった。

 父親にも自転車で、父親の実家や土手に連れて行ってもらった。実家は農家で、ザリガニやカブトムシ、クワガタをよくとった。川が近く、父親が釣り好きだったので一緒にやることもあった。  

 幼稚園の思い出は、お祭り。楽しかった気持ちが今も思い出される。先生の名前は林先生だったと思う。  

 小学校に入ったことのことを、よく覚えている。小1の時の担任の先生の名前は山崎先生。年配の先生でおこられたこともあったけど、優しい先生だった。山崎先生には、3年間担任していただいた。  

 3年生までは、おしゃべりが過ぎると、母親に呆れられるくらい、明るかったが、3年生から4年生になるときに東京にある国際仁勇病院に入院した。 小児喘息の治療のため。  

 これがきっかけとなって、世界が大きく変わっていく。