2020-04-23から1日間の記事一覧

来し方⑤ ~ 私は世界を構成する歯車ではなかった

高校生になった。山に興味があったので、山岳部に入った。そこに同じ中学からのメンバーが2名いた。そのうちの一人が意地悪い奴で、私はその男に傷つけられた。やはり私は傷つきやすかった。その男のこともあり、私は山岳部から生物部に移籍した。そこで友…

来し方④ ~ 私は世界を取り戻した、と思った

中学生になった。世界のメンバーが変わった。これはチャンスだ! そう感じた私は積極的に人の輪に入ろうとしたが、どこからか小学校の時の情報は伝わる。「お前、やっぱり(釣りに)来なくていいよ。」「なんで?」「お前、いじめられていたんだろう…」そん…

来し方③ ~ 世界を変えたい

家族は助けにならなかった。 それまでも甘えられないタイプの母親だったが、家庭訪問事件以降、さらに気持ちに溝ができてしまった。 父親にも祖母にも、じいちゃんにも、話すことはできなかった。 そんな弱っている自分を見せたくなかった。 自分で何とかし…

来し方② ~ 世界が変わった

小学校3年生の最後から、4年生の初めにかけて、約1か月入院生活を送った。 (これはこれで、今となっては笑える話がたくさんあるのだが、機会があれば) これをきっかけに、子供だった私の世界は大きく変わった。 どう変わったのか? 安全な世界から、サバイ…

来し方① ~ 子どもの頃のこと

昭和30年代 醤油の香り漂う田舎町に、4人家族の長男として生まれた。 じいちゃん子で、じいちゃんにかわいがられた。じいちゃんは気難しい性格だったというが、 私が生まれたことをとても喜び、それまで見せたことのない一面を見せるようになったと、のちに…