小学校3年生の最後から、4年生の初めにかけて、約1か月入院生活を送った。
(これはこれで、今となっては笑える話がたくさんあるのだが、機会があれば)
これをきっかけに、子供だった私の世界は大きく変わった。
どう変わったのか?
安全な世界から、サバイバルの世界に変わった。
「それ」までも、病気とかで、苦しいことや嫌なこともあったが、総じて世界は明るく、温かいものに包まれていて安心できた。
「それ」以降は、受け入れてもらうために、用心深くふるまわなければいけない世界になった。
無邪気でいられた世界から、さびしさを抱えて、空想の世界を作り出さなければいけない世界になった。
「それ」とはなんだったのだろうか?
50年たった今、このコロナ騒動を機会に考えてみたい。
私が入院したのは、約1か月だった。そのため、4年生のスタートの時期に、私は学校にいなかった。違和感があり、戸惑いがあった。しかし、世界に対してうっすらとオブラートがかかったことを感じながらも、特に記憶に残るような出来頃はなかったと思う。
1年が過ぎ、私は5年生になった。これから以降のことははっきりと覚えていることが多い。
自分の居場所がない。
気がついてみると、私はもう一人の男の子とともに、はぶかれ、いじめられっ子になっていた。
家族は…助けにならなかった。
家庭訪問の時の「○○君には友達がいない。」という担任の言葉で、逆に母親に怒られることになった。
それまでと周りが一変し、戸惑い、懸命に居場所を探そうとしていた私に
大きなダメージがあった。