スピード出世をした男である。
恵まれた体格と、才能で、
大関まで駆け上がった。
横綱になるのも、遠からず…
そんな強い男だったが、
私は好きになれなかった。
イケイケごーごーーごーーーー
そんな雰囲気ぷんぷん出会ったから、だろう。
その照ノ富士を、久しぶりに、
テレビで見た。
そして驚いた。
別人だろう。
纏っているものが、違っていた。
かつて、
傲慢かとも思える雰囲気が、
真摯に自分に向き合う、
誠実な男に見えた。
艱難汝を玉にす。
まさにそれ、だった。
照ノ富士は戦ってきたのだろう。
十両で。
幕下で。
三段目で。
序二段で。
そして、また、
照ノ富士は戦ってきたのだろう。
身体の故障や、病気、
なにより自身のこころと。
繰り返すが、
体格と才能に恵まれ、
大関の地位まで駆け上がり、
将来の横綱とまで期待された男。
周りが放っておかなかっただろう。
だが、人は現金なものだ。
強いものには弱く、弱いものには強い。
あからさまなことも、たくさん経験したのかもしれない。
しかし、彼は戦った。
故障にも、病気にも、自身のこころにも、
負けることはなかった。
もちろん、親方はじめ、彼を支えた人たちはたくさんいただろう。
けれど、戦いは誰にも代わることはできないものだ。
戦って、戦って、得た境地。
それを今回の場所で、
テレビを通して、
垣間見ることができた。
その境地がどんな境地なのか、
わからないが、
テレビで見る、照ノ富士の顔は、
とてもいいものに見えた。
この男、
俳優になってもやっていけるのではないですか。
そんな存在感。
これからの照ノ富士が楽しみだ。
白鳳がどうなるか。
朝ノ山は？
正代、御嶽海は？
琴勝峰、隆ノ勝も応援するぞ！
ますます、お相撲から目が離せない。
PS．アビもいました・・・
