特別支援教育の進路指導:知識主導ではなく、体験主導で自信を育てる

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異論でしょうか

変論でしょうか

いや、もしかして、

暴論になってしまうのでしょうか

私が語る、特別支援教育における進路指導

さて、

いってみますか。

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要(かなめ)は、

知識主導ではなく、

体験主導であること。

 

キーワードは3つ

①自信を育てる。

②人の役に立ちたいという思いを形にする。

③健康を維持できる生活リズムを作る。

 

具体的には小学部段階から、

その子に合った役割(仕事)を作り、

達成できるように支援する。

 

達成できたことが、

その子の自信になる。

達成できたことを一緒に喜び、

「ありがとう」という気持ちを伝えることで有用感が育つ。

 

「仕事がしっかりできました。仕事をしてもらって、みんな助かりました」

 

一貫して、

「仕事」という言葉を使うことが大事。

なぜなら、

この種の体験を「仕事」と認識することで、

積み重ねができるから。

積み重ねることで、「仕事」をしようという意欲が育っていく。

そう、

「仕事」という言葉に抵抗がなくなって、

自ら仕事をしたいと思うようになることを目指す。

 

③の生活リズムを整え、

健康な生活を送る、ということは、

①、②の基盤となるもの。

心身の安定が、基盤となり、活動しようとする意欲につながっていく。

 

家庭教育に協力を求めるとすれば、

次の2点。

1、家庭での役割(仕事)を作ってもらう。

そして学校と同じように、達成を支援してもらい、意欲を育ててもらう。

2、機会あるごとにいろいろな仕事があることを伝えてもらう。

例えば、一緒に買い物に行ったとき、食事に行ったときなど。

その際、「お仕事してくれてるねぇ」などと、

親が感謝の気持ちをもっていることが伝わるとなお、良い。

 

なんだ、言葉の使い方は稚拙ですが、何やら正論ぽいではないですか?

 

いや、へりさん、これからです(笑)

 

一番大事なことは、

特別支援教育でも、通常の教育でも同じなのだが、

働く人として、先生が、子どもにどう映っているかということ。

先に、要(かなめ)は体験、と書いたが、

子どもは日々、身体全体で、体験している。

なにを一番体験しているかというと、

先生の生きるエネルギー。

実は、子ども達は直感しているのだと思う。

なにを?

共にいる先生のエネルギー、

先生が何を大事にして仕事をしているのかを。

だから、

進路指導にかぎらず、

大事なことは、

何を教えるかというより、

どう教えるかというより、

先生が、どういう状態で仕事をしているかということだ。

先生が仕事に意欲を持っていれば、その意欲は子どもに伝わるだろう。

先生が仕事に喜びを見出しているならば、その喜びは子どもに伝わっていくだろう。

仕事にやりがいを感じているのであれば、そのエネルギーは伝わっているだろう。

 

最後に、

いい状態で仕事をするために大事なことの一つ、コミュニケーション能力について。

池上彰監修「なぜ僕らは働くのか」によると、

(略)・・コミュニケーション能力の高い人とは、どんな人のことをいうのでしょうか?友だちが多い人?人を笑わすのが上手な人?空気を読むのがうまい人?どれも合っているような気がしますが、どれも少し違うような気もします。「コミュニケーション」を辞書で引くと、「社会生活を営む人間のあいだに行われる知覚・感情・思考の伝達」とあります。つまり、「自分の意思を相手に伝え、相手のいうことを理解する」ことです。こう書いてしまうと、ごく当たり前の行為ですね。自分が思ったことをしっかりと伝え、相手が言うことをちゃんと聞く。それができればコミュニケーション能力があるということです。(同書p188)

また、同書では、コミュニケーション能力の活かし方として、次の2点を挙げている。

1 相手のことを思いやる

・言い方、伝え方を工夫する

・うなずいたり、あいづちを入れたりする

2 自分の意思を伝える

・賛否を表現する

・場の空気を読みすぎない(同書p190~191)

 

1については、先生方の多くが得意なことであると思うが、

2が苦手な先生が多いのでは、と思う。(先生方に限らず、日本人が、と思います)

なので、2についてもう少し詳しく。

・賛否を表現する

 自分が良いと思うこと、イヤだと思うこと、これらはきちんと表現することが大切です。

・場の空気を読みすぎない

 会話や議論がおかしな方向に向かったときは、意見を発信して流れを変えることも重要です。同調するだけではいけません。(同上)

 

おーい、飲んだくれ!

自分ができてこなかったのに、よく言うよ、まさしく暴論!!!

 

まあまあ、へりさん、

わたしは、大変な現場で働く、若き先生方が、少しでも、元気に活躍してほしいと心から願っているのですよ。

では、これにて失礼いたします。